コンテンツへスキップ

カート

カートが空です

“わたし”を知るアーユルヴェーダのドーシャ理論

“わたし”を知るアーユルヴェーダのドーシャ理論

夏が得意な人もいれば、冬の方が過ごしやすい人もいる。

それと同じように「健康に良い」と言われる食べ物でも、それを食べることで元気になる人もいれば、そんなに変わらない人もいるし、むしろ調子が悪くなる人もいる。

それは人の体質がみんな違い、季節にも食事にも合う/合わないがあるからです。

そんな人の体質のバランスを説明するものであり、生きているものすべてのエネルギーであるとされるのがアーユルヴェーダの「ドーシャ」。

目には見えない微細なエネルギーを、人は3種類とも持っていて、やじろべえのように揺れながらバランスをとって生きています。

 

ドーシャには私たちが生きていくために欠かせない役割がある

ドーシャには「vata(ヴァータ)」「pitta(ピッタ)」「kapha(カパ)」の3種類があり、体質のバランスではどれか1つが優勢な方もいれば、2つ優勢な人もいるし、稀に3種類とも優勢な人もいるとされています。

それぞれに役割があり、私たちが生きていくために欠かせない仕事をしてくれています。

・vata…移動、運搬、何かを運ぶ力、呼気・吸気、排出など

息を吸ったり吐いたり、血液に栄養や酸素を乗せて全身に運ぶこと、手足を動かして行きたいところへ行き、要らないものを排出する力はvataによるものです

・pitta…消化・代謝、知性、見ることなど

日々食べるもの、飲むもの、情報、あらゆることを消化し代謝するのがpittaの仕事です。理解し判断するため、知性の力でもあり、眼がpittaの座位(担当する部位)の一つのため、物を見る力でもあります。

・kapha…維持固定、受容、生命を育むことなど

関節をしっかりと固定し、脂肪や筋肉を維持し、身体を育む力。vataが流し、pittaが分けて、kaphaが必要なものを受け止めます。

 

ドーシャを自然の風景の中で捉える

世の中で生きているもの全てにドーシャは存在するため、環境の中にもドーシャはあることになります。そのため、ドーシャを説明するときにはvataは「風」pittaは「火」kapahaは「水」などと言います。これがどういうことか、自然の風景を想像しながらその中でドーシャを捉えてみましょう。


・vata…風・空

五大元素でいうと「風・空」に分類されるvataは、自然の風景の中でも風や空洞の中で見つけられます。原っぱに寝転んで、木を見上げると葉っぱを揺らす風はあっちに行ったりこっちに行ったり安定しません。

絶えず動き、何かを運んでいるvataはそれだけエネルギー消費量が多いのでこのドーシャが優勢な人は疲れやすく、痩せていて、風によって乾燥しがちな体質になります。

・pitta…火・水

熱く燃える火の中にあるpittaは、火によって物事を消化・代謝し、変換させます。焚き火を用意して、ギーを塗ったリンゴをホイルで包み、火の中に放り込んでしばらく待ちましょう。柔らかく甘くなり、食べやすい状態に変換します。

温かく、鋭く、変化が流動的なpittaドーシャが優勢な人は、身体が温かく、情報処理能力も高く、知的な人が多くリーダーシップをとるのに向いているとされています。

・kapha…水・土

維持固定するkaphaは湖の中の水や、木がしっかりと根を生やす土の中に存在します。3つのエネルギーの中で自ら動くのはvataのみ、pittaの火は風が煽って初めて働き、kaphaはそれらが持ってきたものを受けとめあらゆる生命を育みます。

動かないことで冷たく、重く、油分をたっぷり含むkaphaドーシャが優勢な体質は疲れにくく、身体ががっしりとしていて、ゆったりとした印象を与える人が多いです。

 

ドーシャは季節・年齢など「時」によって変化する


ドーシャは母親の胎内で受精した瞬間に決定し、母親の妊娠中の過ごし方である程度変化し、誕生した以降は基本的に大きな変化はないものです。

生まれ持ったドーシャのことをプラクリティと呼び、それ以降、環境や食生活によってバランスが変化し優勢になったドーシャのことをヴィクリティと呼びます。

真ん中に軸があり、ゆらゆら揺れるやじろべえのように、私たちのドーシャには必ず軸があり、ゆらゆら揺れて微細な変化を遂げながら生きています。

軸が何かを知ることも大切ですが、どんなバランスの人でも季節や年齢など「時」によって変化するのを感じるのも大事。

例えば春はkaphaが増え、秋はpittaが増え、真冬はvataが増えます。大気中にそのドーシャが増えると、私たちも影響されてドーシャが増えます。

年齢とドーシャという考え方もあり、人生の1/3はkaphaが優勢、真ん中はpittaが優勢、最後の1/3はvataが優勢とされています。


「自分に合ったものを知る」ために「自分というものを理解する」とすると、確固として動かない自分を想像したくなりますが、生まれた時の姿で死んでいく人がいないように、ドーシャも一生の間はもちろん、一年の間にもそのバランスが変化していきます。

eatreat.では、自分自身の心身の変化を観察すると同時に、自分を取り巻く環境の観察もすることで、人が自然と共鳴し合って変化し、その変化を気持ちよくバランスするように食生活でケアすることを勧めています。



いかがでしたでしょうか?


よく、インターネット診断でドーシャをチェックしよう!というのがありますが、これで正確にドーシャを理解するのは難しいと私は思います。

kaphaが優勢かどうかをチェックするのに「むくみが気になる」とあるとします。これによってkapha優勢ではない体質の人がkaphaだと思い込むケースがとても多いのですが、むくみの原因にはkapha性の塩分の摂りすぎもあれば、pitta性の熱のこもりもあるし、vataの閉塞が原因になることもあるのです。


眼の形や眼差しの特徴のチェック項目もそうです。見ている自分自身の眼差しの有様を客観的に理解するのは難しい。


ドーシャ理論はとても奥行きのあるものなので、もしも自分のドーシャを知りたかったらセラピストやドクターのカウンセリングでしっかりとした問診を受けることをおすすめします。

その上で、日々の変化については、自然の風景の中で自分自身が似ているものを見つけてみると、だんだんと理解が深まります。懐かしい気持ちになり、落ち着く風景。同じ性質を持っているなと思う風景。ご自身はどの風景に似ているでしょう?


同じように雪深い地域でも湿度の低い北海道もあれば、湿度の高い日本海地域の土地もあるし、暑い地域でもカラッとしたカリフォルニアもあればじめっとしたバンコクもありますよね。ドーシャの性質、温かい・冷たい、乾燥している・油分があるなどを理解する上でも、自分て地球上のどんな景色に似ているかな?と想像してみてくださいね。


ちなみに私は、冷静に自分を見て、アマゾンみたいに暑くてじめっとして(情に厚い)生命力溢れてるなって思います。


▽毎日のハーブティでドーシャを整えよう!eatreat.TEAの体質別のオススメはこちら

vata向け...
きぶんが、さわやかリフレッシュ茶
カラダに、ぽかぽかスパイスチャイ

pitta向け...
こころに、おだやかよろこぶ茶

kapha向け...
おなかに、すっきりリセット茶

Read more

アーユルヴェーダの肝心要は「消化力」

アーユルヴェーダの肝心要は「消化力」

食養生の世界に「正解」はなく、自分自身をバランスするためのヒントが待っている。

もっと見る
秋冬の季節の過ごし方〜乾燥と冷えが進む季節の食生活

秋冬の季節の過ごし方〜乾燥と冷えが進む季節の食生活

身体は食べものでできている、というのは多くの人が納得いくことだと思います。これを読んでいる人は現代栄養学に慣れ親しんできたことでしょう。

もっと見る