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秋冬の季節の過ごし方〜乾燥と冷えが進む季節の食生活

秋冬の季節の過ごし方〜乾燥と冷えが進む季節の食生活

今年は、残暑からパッと舞台転換をしたかのように季節が秋へと変わりましたね。ドーシャの話でもお伝えしたように、環境にもドーシャは存在するため、季節が変わると私たちの体内のドーシャバランスも変化します。季節の変わり目に調子が悪くなりやすいのはそのためですね。


秋、特に台風の到来が見受けられる間は夏の間に蓄積したPittaの不調が現れやすいシーズンです。アーユルヴェーダでは「同じ性質のものをとるとドーシャが悪化する」が基本の考え方なので、夏の暑さで主に太陽の熱などに存在するPittaを体内に吸収するとPittaらしい不調が現るということになります。


ドーシャが担当している役割に不調が起きることが多いので、Pittaの場合は消化・代謝の力。消化力が減退し、消化不良・下痢・食欲不振などが起きます。


日本だと難しいのは、今年のように急に乾燥・冷えも進んで、そうした性質を持つvataも増えやすくなること。Vataが増えると移動・運ぶなどの仕事をしているエネルギーなので、感情がふわふわと移動し、不安定になります。

心にぽっかり穴が空いたように寂しく、人恋しくなるのもこのためです。


アーユルヴェーダでは、このように季節ごとに変化しやすいドーシャバランスを元に、あらかじめそのバランスをとる食生活を勧める「リトゥチャルヤ(季節の過ごし方)」があります。

 

増えたドーシャの性質と逆のことをするのが「予防と鎮静」


同じ性質のものを摂るとドーシャが悪化する一方で、そのドーシャの性質と逆のことをするのがアーユルヴェーダの「予防と鎮静」です。

秋が深まっていく中で増えているpittaとvataの性質で共通するのは「軽い」ことと「乾燥」していること。pittaは本来「ちょっと油性」があるのですが夏の間の日射で皮膚の油分は奪われているタイミングです。


そこで「オイルで身体の内側と外側から保湿する」ことがドーシャを心地よくバランスする良い方法になります。

 

温めたオイルで頭・耳・足の裏をマッサージしてみよう


アーユルヴェーダというとオイルをおでこに垂らしたり、全身をたくさんのオイルでマッサージするトリートメントのイメージをお持ちの方もいると思います。

これは「アビヤンガ」「シローダーラー」といって、太白ごま油をベースにアーユルヴェーダの薬草とともに作った薬用オイルで行う治療の一つ。

医療機関でも行いますが、トリートメントサロンでも受けられるし、一般の方がご自宅のセルフケアに取り入れることもできます。

シローダーラーはちょっと無理ですが、アビヤンガなら「3点マッサージ」といって、ご自身でも頭・耳・足の裏を温めたオイルでマッサージし、お風呂に入ったり、軽く運動して発汗することで身体の芯まで滋養することができます。


全身のオイルマッサージには抵抗がある方も、この3点だけなら試しやすく、さらにスーパーの太白ごま油でもできるので、心がざわついている方や、肌の乾燥を感じる方、疲れやすくなっている方などは試してみてください。

※生理中、発熱時、満腹時、消化不良があるときはオイルマッサージは禁忌です。

 

食事でも良質な油分を意識して

アーユルヴェーダの食事には、新鮮で良質な油分を用いるレシピが多くあります。

その中でも最も良質なオイルで日本食にも馴染みやすいのが「ギー」無塩バターを温めて、水分とタンパク質を飛ばして作るバターオイルで、市販で買うこともできるし、ご自宅で作ることもできます。


ギーの作り方はこちら


ギーは、手に入れてみたもののどう使ったらいいかわからないと置きっ放しになってしまう方が多いようですが、要するにバターなのでバターと同じように使ってみてください。


簡単なのは、

・焼いたパンに塗る

・お味噌汁や野菜スープの仕上げに入れる

・炒め物の油として使う

などなど。


また、アーユルヴェーダでは牛乳を取っても良い飲み物として重んじていますので、温めた牛乳にギーを垂らし、ターメリックを少量溶いて作る「ゴールデンミルク」なんかは秋にぴったりです。食事とともに摂るのはおすすめできないので、おやつの時間や、夜寝る前に飲むなど、単体で摂るようにしてください。

 

お肉の出汁は最高のvata鎮静剤


お肉、特に骨つきの肉から摂れる出汁は身体を内側から滋養し、温め、ドーシャの中でも特にvataを鎮静します。肉の中では鶏肉が程よく温性で、もともと温かい性質のpittaを乱すこともありません。


骨つきの肉を生かした料理といえば「参鶏湯」があります。丸鶏にモチ米や生薬を詰めて長時間煮込む料理ですが、手羽元で代用しても作ることができます。最後の仕上げにギーを入れたら最強。

食べてるそばからほかほかに温まって、あー結構冷えてたんだなあ、とか乾燥していたんだなってことに気づくかもしれません。


いかがでしたでしょうか?


秋は消化力もまだようやく調子を取り戻してきたタイミング。
食欲の秋到来で、美味しいものに囲まれ、気候も過ごしやすくなってきますが、無理なく身体の外から、内から良質なオイルを取り入れて、新しい季節の波に気持ちよく乗ってくださいね。


▽身体の内側からじんわり滋養する栄養満点の「烏骨鶏とビーツの参鶏湯」はこちら

参鶏湯


▽ミルクとともに温めて良質な眠りへと誘う「ローカカオとスパイスのホットミルク」はこちら

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